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2013年09月26日

●熟練

本日は3社のお客様とお打ち合わせでしたが、そのうちの1社で「職人」についての話になりました。このお客様はかなりの技術力を要する、いわゆる専門職の方です。しかもその技術の持ち手が減っていて、この業界ではどこも後継者問題に悩んでいるそうです。(このお客様もそうです。)

御多分に洩れず、この業界の技術も中国などに流出しています。でも結局熟練の腕を必要とする加工ほど中国では対応できず、結局国内に戻ってくるそうです。そういう意味ではいい事なんですが、それでも対応できる「職人」が減り続けているため、しっかりとした後継者を育てなければ、いつか国内でも対応できる人がいなくなるとの事でした。


難しい加工ほどロボットに任せるという手もあるんですが、結局ロボットっていうのは人間を越せないらしいですね。人間の作った範囲でしか作業できないから当たり前と言えるかもしれませんが、一番の問題点は「経験値が増えない」って事だと思います。

つまり、自分で考え自分で工夫をしないから、技術が熟していかないんですね。言われた事を淡々と作業するのにはいいんですが、いわゆる「職人」の世界には向いていないんだと思います。(プログラマーが職人で、どんどん自分の経験値をフィードバックしていけばいいんでしょうけど、それでも限界はあるんでしょうね…。)

なので、なかなか今の日本では難しいかもしれませんが、やはり「人を育てる」ってことが大事なんだと思います。誰でも最初から「熟練の職人」にはなれませんから、「職人の入り口」にいる人を本当に長い目で見ながら育てていくのが必要じゃないかなと感じました。そしてそれこそが「ものづくり日本」が再興する道だと思います。





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