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2006年06月24日

●ニッチ戦略

ニッチって何か知っていますか?元々は、礼拝堂などでマリア像を置くためのくぼみの事なんですが、ビジネス上では「隙間」を意味します。つまりニッチ戦略とは「隙間戦略」の事。誰もが手を出していないような、競争相手の少ない市場でニーズを探し、勝負をする戦略の事です。

ただ、それは狭義の意味合いで、広義の意味合いとなりますと「環境に合わせて生き延びる戦略」という事になります。ニッチとは隙間のような狭い環境だけを指すのではありません。その環境の中で、いかにシェアや主導権を握る事ができるかどうか…これがニッチ戦略の本来の目的です。

競争相手が少ない市場は勝負しやすいというような簡単な戦略ではありません。競争相手の多い市場でも生き抜くためにはどうすればいいかという戦略です。


競争相手が少ない市場はそれだけ小さな市場と言う事です。大きく成長するためには大きな市場で勝負する必要があります。そういった大きな市場でNo.1の位置を目指すと言うのがニッチ戦略です。そして、「どの切り口でNo.1になるか?」というものが本来のニッチ戦略の意味合いになります。そういう意味では「切り口の選択」と捉える事も出来ますね。

これはオンラインでもオフラインでも同じ。つまりホームページでも同じ事が言えます。何か自社だけの「売り」になる部分が無いと、反応を取るのは難しいと言う事ですね。特にネットショップなどでは「希少性」というのがキーワードになります。

困っている事を解消する手段を提供するというのもニッチに成り得るポイントです。ニーズやシーズの考え方と似ていますが、似て非なるものがニッチ…というか、それらを統括したものがニッチ戦略と言う事もできます。

ニッチは探すのだけが大変なわけではありません。

競争市場では、ある程度競争が落ち着くと淘汰が進み棲み分けが行われます。新しい競争相手が入ってこない限り変化は起こりにくくなります。でもそれで安泰してはいけません。棲み分けが行われたからと言って、その勢力図は簡単に覆らされます。競争の最中は自社のニッチを探す事が最も大変な事で、競争が落ち着いてからは、他社のニッチに対応する早さが大切になります。

他社にニッチを奪われれば、それはニッチとして成り立ちません。つまり生き残る事が難しくなるのです。そしてニッチというものは時代の変化に合わせて刻一刻と変化していきます。そういった市場のニーズを見極め、早期に対応していく事も重要となります。

ニッチ戦略は、常に新しい切り口を考えておかないとすぐに淘汰されます。なぜならばライバルもあなたと同じポジションを常に狙っているからです。うまく行っているからと言って「安泰」なわけではありません。日々先を見る目を養う事が大切ですね。





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